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彼女持ちのせんぱいに恋してるのに兄と幼なじみに猛アタックされてます。
逃亡⑳
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「……先輩がここに来るのって初めてじゃないですか…………?」
カウンターも図書室も、どちらも初めて。
この大好きな場所で先輩と二人きりになるなんて、初めてだ。
「まだ時間あるのでお茶でも飲んでいきますか?」
背後に先輩の気配を感じる。
ゆっくりと近づいてくる足音とか、空気の揺れで先輩の位置が分かってしまう。
小さな棚からコップを出して、粉末茶を専用スプンで入れた。
ポットの下に置いて、湯を入れようとスイッチの方へ手を上げた時、
それをぎゅっと握られる。
「……え…………?」
──瞬間、引き寄せられてぎゅ、と前から抱き締められる。
頭の中が真っ白になって、状況が全く理解できなかった。
ただ、心臓が跳ね上がって、身体中の血液が沸騰したみたいに熱くなる。
「あ、あの……っ」
な、何これ、何これ……っ!? //////
「船深、先輩……?」
先輩は無言のまま、俺を更に強く抱き締める。
火が噴き出しそうなほど体が熱い。自分の心臓の音がうるさい。
ドクドクと振動して、
先輩の胸に届いてしまいそうなくらい鼓動が速くなった。
今すぐ逃げ出してしまいたい……。
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